まごころ介護のお役立ち動画コラム

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教科書で学べない『認知症になりにくい方法』

 

超!わかる 介護施設シリーズ

教科書で学べない『認知症になりにくい方法』

今回は、私が23年間ソーシャルワーカーとして従事してきた現場の実例から、教科書やテキストでは教えてくれない認知症の最強の予防策を一つご紹介します。

認知症予防策には「健康的なバランスの良い食事」「適度な運動」「脳を活性化させること」が効果的です。年齢を重ねてもなお、いきいきと楽しんで生活されている人も多くいらっしゃいます。今後のために、認知症になりやすい人の共通点と予防策をおさえておきましょう。

認知症になりやすい人の共通点

認知症になりやすい人には共通点があります。それは『約束事を失うこと』です。

決まった用事や、約束事がなくなると、人との接点や役割がなくなります。自宅にこもって誰とも話さない、誰とも接点を持たないでいると認知症になる可能性が高まります。家でテレビと睨めっこばかりしている人、身近にいませんか。

認知症に100%ならない方法は今の医学ではありませんが、最強の予防策はあります。

予防策は約束をつくることです。約束には大きく3つの効果があります。

これからもいきいきと暮らしてもらうために

一つの約束事にはそれだけ脳がフル活用する要素がたくさん詰まっています。そこにワクワクする事柄を付けたら、最強です。

いきいきと暮らせるかどうかの差は、ワクワクする約束事があるかないかの差だと私は思っています。自分で約束事を作り出すことができない人に対して、支援者を含め、家族や周りの人たちができることは、その人の約束事を作り出すお手伝いではないでしょうか。

コミュニケーションの基本はリアルに会うことです。ソーシャルワーカーにできることは、直接会うことだと私は考えています。

「そんなこと知っているよ」でとどまらせるのではなく、実行できているかどうか改めて見つめ直すことが、皆様の家族、利用者の未来を変えると言っても過言ではないと思っています。

認知症予防運動「コグニサイズ」をやってみよう

「コグニサイズ」は、国立研究開発法人国立長寿医療研究センターが開発した、認知(cognition:コグニション)と運動(exercise:エクササイズ)をミックスしたcognicise(コグニサイズ)で、「頭を使いながら運動する」認知症予防プログラムです。

目的は、運動で体の健康を促すと同時に、脳の活動を活発にする機会を増やし、認知症の発症を遅延させることです。コグニサイズの課題自体がうまくなることではありません。

◆ エクササイズの例 ウォーキング&計算 ◆
~ ウォーキングをしながら、100から3の引き算と5の引き算を交互に行う ~

◆ エクササイズの例 ウォーキング&しりとり ◆
~ ウォーキングをしながらしりとりを行う ~

◎運動強度を高めるために、いつもより大股で少し早く歩きましょう
◎一人でもできますが、ペアや複数で行ったほうがより楽しんで取り組めます

引用元:国立長寿医療研究センター「コグニサイズ」

コグニサイズの継続のためには実施記録やグループ活動が役立ちます。一人で行う時は1日の中で時間を決めて行うと良いでしょう。

さいごに

その方がワクワクする約束事を、我々ソーシャルワーカーが作り出すことによって、いきいきとした暮らしをサポートできるのではないでしょうか。

「まごころ介護のお役立ち動画コラム」では、介護に関するさまざまな情報を分かりやすく発信しています。ぜひ動画もご視聴ください。(※専門家により解釈が異なる場合があります)

監修

福井寛之(ふくい ひろゆき)

社会福祉士・介護福祉士・介護支援専門員(ケアマネージャー)
You Tuber 福祉の福ちゃん
経歴:特別養護老人ホーム、デイサービスで7年の介護経験。
在宅介護支援センター、地域包括支援センターで14年経験、センター長として勤務。
小学校、中学校の授業を通して認知症講座を開催。
在宅福祉の相談に数多く関わってきた経験から、また、認知症の祖父母を在宅で介護、看取りを行った経験から様々な講演を開催。

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