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アドラー心理学でストレスを激減!仕事や人間関係を楽にする「課題の分離」とは?

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アドラー心理学でストレスを激減!仕事や人間関係を楽にする「課題の分離」とは?

人間関係のストレスに悩んでいませんか?アドラー心理学の「課題の分離」を学ぶことで、仕事やご家庭でのストレスを劇的に減らすことができます。明日からできる具体的な方法もご紹介します。

はじめに:ストレスを減らす働き方の極意

頭を抱える女性の後ろ姿

「ああ、イライラする!」
仕事中、同僚や上司とのやりとりで、あるいはご家庭で、ついこのようなお気持ちになることはありませんか?
毎日一生懸命頑張っているのに、なかなか報われないと感じたり、周りの方が思い通りに動いてくれないと悩んだり。
特に多忙な日々を送る中で、ストレスは心と体を蝕んでいくものです。

今回は、そんなストレスを根本から減らすための働き方の極意についてお話しいたします。
これは仕事だけでなく、ご家庭での人間関係にも応用できる、心理学に基づいた非常に効果的な方法です。
明日からすぐに実践できる具体的なヒントもご紹介しますので、ぜひ最後までお読みいただけますと幸いです。

イライラの原因は「他人を変えようとしている」から

まずは、少しご自身の心の中をのぞいてみましょう。
あなたがイライラされているとき、その原因は何でしょうか?
少し時間を取って、最近イラッとした瞬間をいくつか思い出してみてください。

冷静に考えてみると、意外な共通点が見えてくるはずです。
それは、「相手を変えようとしているとき」にイライラしている、ということです。

例えば、

  • 「こんなに頑張っているのに、どうして上司は私を正当に評価してくれないんだろう」

  • 「私は家のことをこんなに頑張っているのに、夫はなぜだらしがないんだろう」

  • 「あんなに『宿題を早くやりなさい』って言ったのに、子どもはゲームばかりしている」

これらの悩みは、すべて「他人」に対するものです。
上司の評価も、夫のだらしなさも、お子様のゲーム好きも、あなたの努力だけで簡単に変えられるものではありません。
人は、変えられないものを変えようとするときにストレスを感じ、イライラが募っていくものです。

「変えられないことにイライラしていたんだ」と気づくだけで、なんだかばかばかしく感じてきませんか?

アドラー心理学「課題の分離」でストレスを解消する

では、どうすればこのイライラから解放されるのでしょうか。
解決策はとてもシンプルであり、次の2点です。

  • 「今、私は他人を変えようとしている」と意識すること

  • 変えられないものにエネルギーを注ぐのをやめること

ここで登場するのが、アドラー心理学の重要な考え方である「課題の分離」です。

課題の分離とは、「自分の課題」「他人の課題」を明確に分けて考えることです。
簡単に申し上げますと、自分でコントロールできることだけに集中し、コントロールできないことは手放す、ということです。

アドラー心理学の解説書として有名な『嫌われる勇気』の中でも、この考え方が紹介されています。

有名な例え話に「馬を水辺に連れて行くことはできるが、馬に水を飲ませることはできない」というものがあります。
馬に水を飲ませたいと考えたとき、馬を水辺に連れて行くことは「自分の課題」としてできることです。
しかし、馬が水を飲むかどうかは「他人の課題」であり、自分にはコントロールできない領域です。
馬が水を飲んでくれないとイライラしたり悩んだりするのは、コントロールできない「他人の課題」に介入しようとしているからにほかなりません。
自分にできること(馬を水辺に連れていくこと)だけを行い、あとは相手に任せる。
これが課題の分離の考え方です。

この考え方を仕事や人間関係に当てはめると、多くの悩みが解決に向かいます。

例えば、
「一生懸命頑張っているのに上司に評価されない」という悩み。
「一生懸命頑張って成果を出す」ことは、ご自身の努力でコントロールできる「自分の課題」です。
しかし、「上司が評価してくれるかどうか」は上司の判断であり、「他人の課題」です。

他人の課題に悩む時間を減らすことで、私たちはもっと生産的に、そして心穏やかに過ごすことができます。

「あなたの課題は箱に詰めてポイ作戦」で心をスッキリさせる

評価と書かれた紙をごみ箱に捨てる人

「課題の分離」を頭では理解できても、すぐに実践するのは難しいかもしれません。
そこで、明日から簡単にできる具体的なイメージトレーニングをご紹介します。
その名も、「あなたの課題は箱に詰めてポイ作戦」です!

この作戦のやり方はとてもシンプルです。
イライラ時や悩んだ時に、「これは誰の課題だろう?」と自問自答します。
そして、「これは相手の課題だ」と気づいたら、心の中で「私は一生懸命やりました。さあ、どう評価するかはあなたの課題です」と唱え、その課題を小さな箱に詰めて「ポイッ」と投げ捨てるイメージをするのです。

このイメージトレーニングを繰り返すことで、変えられないことに固執するご自身の思考パターンを客観視できるようになります。
心がスッキリし、無駄な悩みが減るのを実感できるはずです。

支援職が陥りがちな罠:感謝を求めないこと

「こんなにしてあげているのに、全然感謝してくれない」と感じてしまうことはありませんか?
しかし、「感謝するかどうか」は相手の感情であり、相手の課題です。
私たちは、相手のためになるだろうと思って行動すること自体に価値があります。
その先にある「感謝」や「評価」は、私たちのコントロールできる範囲外なのです。

もちろん、人間ですから「ありがとう」と言われれば嬉しいですし、褒められればやる気も出ます。それが本能だからです。しかし、それを相手に強制することはできません。
もし「ありがとう」が欲しいのであれば、まずはご自身から身近な人に感謝を伝えたり、自分自身を褒めてあげたりすることから始めてみましょう。そうすることで、自然とあなたの周りにも温かい言葉が増えていくはずです。

まとめ:課題の分離を実践して、楽な生き方を手に入れる

晴れやかな表情で車いすを押す介護士の女性

ここまで、アドラー心理学の「課題の分離」について解説してまいりました。
最初は少し難しく感じるかもしれませんが、イライラしている時や悩んだ時に「これは誰の課題だろう?」と自問自答する習慣をつけるだけで、見違えるように楽になります。

  • 「仕事を進めること」は自分の課題

  • 「上司に評価されること」は上司の課題

  • 「より良い人生を送ること」は自分の課題

  • 「周りの人に理解してもらうこと」は周りの人の課題

このように課題を切り分けることで、私たちは不要な悩みに縛られる時間を減らし、本当に大切なことに集中できるようになります。
ぜひ、今日から少しずつ意識して、よりストレスの少ない毎日をお過ごしください。

 

\ 福祉の福ちゃんが講師を務める「介護・福祉セミナー」を開催しています /

監修

福井 寛之

You Tuber 福祉の福ちゃん

福井 寛之(ふくい ひろゆき)

専門分野
社会福祉士・介護福祉士・介護支援専門員(ケアマネジャー)

公開日:2025年8月26日 

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