vol.59｜～トイレの失敗を繰り返すようになった80代女性～ 生活に不安を感じてきたので老人ホームを探したい

今回は、トイレの失敗が増えてしまった80代の女性について、ケアマネジャーからご相談を受けた事例のご紹介です。

トイレの失敗が増えたことから施設探しを検討

奈良県橿原（かしはら）市内で息子様と二人で暮らしているZ様は、週に一度訪問介護サービスを利用されていました。

介護度は「要支援1」で、大抵のことはご自身でできます。しかし、最近トイレの失敗を繰り返すようになり、生活に不安を感じたため老人ホームへの入居を検討されていました。

息子様に相談するのは気が引けるとのことで、ヘルパーやケアマネジャーにご相談され、ケアマネジャーより当ワントップパートナーハート橿原店へお問い合わせをいただきました。

自由度が高い広めの部屋がある施設をご希望

相談のためにZ様のもとへ伺うと、失禁や排便の失敗について強く不安を感じておられることを赤裸々にお話しくださり、「紹介会社の方って、てっきり男性かと思っていたの。女性で安心できたし、話しやすくて有難いわ」と、お褒めのお言葉もいただきました。

そして、お話を重ねる中で、息子様はネグレクトというわけではなく、ただZ様の状態を直視したくない様子であることが分かり、ご本人の入居にも賛成されていることが確認できました。

施設の入居に関して、ご本人の希望は下記の4点でした。

ご希望をお聞きした後に「前から気になっている施設があるの！」と施設のチラシを見せていただきました。詳細を調べると17万円と金額面を含めて先ほどの条件にぴったりだったため、見学の申し込みをして2人で参りました。

失禁の不安が解消され、快適な暮らしに

そこは高齢者専用賃貸住宅で、1階にクリニックが併設されており、フロアごとに介護度が分かれていました。共用部で過ごす入居者もいれば、お部屋でゆったりと過ごされている方もいて、それぞれのスタイルで暮らしている様子が印象的でした。

案内してくださったスタッフは、「食事は食堂でも部屋でも、そのときのご気分で召し上がる場所を決めていただいています」とおっしゃり、自由度の高さが伝わってきました。

部屋は16平米ほどで、Z様も広さに納得され、ここへの入居を決断されました。

ご入居から2カ月が経過しましたが、以前のような不安はすっかりなくなり、快適に過ごされています。安心できる環境で、穏やかな日々を過ごしていただけそうですが、今度も連絡をして見守っていけたらと思っています。

取材記者／加藤より

「思ったことははっきり言うようにしている」と話す長谷相談員。入居当初は良くても、介護度が上がった際にご本人が困らないように、あらかじめ伝えておくことを大切にしているそうです。その上でしっかり耳を傾け、できる限り条件に合った提案ができるよう努めているといいます。相談が舞い込むのもうなずける話ですね。